今朝、福岡で二酸化硫黄 (SO2) 濃度の上昇がみられ、福岡市 (春吉) では 0.023 ppmv (1時間値) を記録しました (環境省そらまめくんサイトより)。なお福岡大学でも濃度上昇がみられました。SO2の起源は、越境大気や船舶などの人為起源と、火山などの自然起源があります。福岡市から久留米まで広範囲で濃度が高かったことから自然 (火山) 起源の可能性があります。

(27 Dec 2022, 追記; 16 Feb 2023, 追記修正) 高濃度イベント前日の12月20日の衛星観測 (GEMS, L2 preliminary; 鉛直積算量 (VCD) ) をみると、桜島や阿蘇近辺で大気中のSO2濃度が高く、それらの地域でSO2の放出があったと考えられます (南東方向に流れています)。また後方流跡線解析によると (起点高度200 m および 500 m, ERA-5気象データ利用) 福岡の空気は九州中部・南部から流れてきており、高濃度SO2は阿蘇山や桜島起源の可能性があります (下図)。なお地表付近では東風成分が強く、阿蘇山の寄与が大きいことも考えれますが、詳細な解析が必要です。

※千葉大学CEReSの第25回環境リモートセンシングシンポジウムにて、千葉大学 (入江研究室) との共同研究として発表しました (2023年2月16日)。

One Thought on “福岡で高濃度二酸化硫黄 (SO2) を観測。火山起源?”

  • 昨日は、福岡大学では、読売新聞、KBC、FBSから取材がありました。

    幼稚園に通う私の息子 (4歳) が ”おなら臭い” と言っていたようですが、マスクをしているとわかりにくいものですね。マスクは臭覚を鈍くしてしまう危険があることをあらためて認識しました。

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