各種講習会&ケイビング巡検
以下のA~Mまでの講習、巡検を15コース企画しています。参加希望者は希望コースを参加申込書に記入の上、2009年9月5日までに申し込んでください。巡検に必要な装備(ヘルメット・ライト・ハーネス等)は各自でご用意ください。なお、大会当日の講習会・巡検申込は、保険の関係等でお受けできないことになりますので、あらかじめご了承下さい。
※一番下に注意事項があります.良く読んで申し込みをしてください.
A.洞窟化学講習
吉村和久・栗崎弘輔・鮎沢 潤
午前中は、カルストシステム形成および洞窟鉱物生成について、秋吉台、秋芳洞で得られたデータを用いた講義を行います。ついで、秋芳洞の地下川を未観光部の琴ヶ淵から洞口までたどり、現地での解説および水質調査、洞窟鉱物調査の実体験を通じて、水を仲立ちとするカルスト現象および洞窟鉱物形成に関して理解を深めます。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○ケイビング一般装備が必要です。
B.洞窟生物講習-洞窟生物学入門
曽根信三郎・上野俊一・西川喜朗
洞窟に棲む生き物と言えば、コウモリを思い浮かべる人が多いと思います。しかし、洞窟にはコウモリ以外にも様々な生き物が棲んでいます。洞窟に棲む生き物は、目が退化していたり、感覚器が発達していたり、皮膚が薄くなって白っぽくなっているものが多く見られます。このような特殊化した生き物の生態、進化や起源について、まずスライドなどを見て勉強します。次に大正洞や兼清洞など、実際に洞窟に入って採集してみましょう。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○ケイビング一般装備が必要です。採集道具は、担当者で用意します。
C.洞窟古生物講習
中川良平
午前中は博物館の近くの穴(狸穴など)で巡検をします。午後は洞窟堆積物から哺乳類化石・遺体を抽出する作業を体験し、さらに化石の同定方法などを学び、実際に研究がどのように行われるか紹介します。
○21日(月)のみ、開催する講習です。
○軽装で構いませんが、汚れても良い服装で参加してください。
D.洞窟生態講習
庫本 正・松村澄子・石田麻里
洞窟をすみかにする生き物のうち、代表的な種であるコウモリを中心に、その生活や洞窟における生物同士の関係について、午前中は博物館でまず概要を説明します。そして、午後から実際に現地の環境を観察しながら解説します。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○ケイビング一般装備が必要です。
E-a.洞窟水文講習-ラムサールコース
配川武彦
2005年にアフリカのウガンダで開催された第9回締約国会議において、秋吉台の地下水系がラムサール湿地条約に正式登録されました。ラムサール条約にカルストが?と不思議に思う方も多いはず。秋芳洞水系、大正洞水系、本郷川水系、白水の池水系の源流と、秋吉台で一番高いレベルにある池を訪ねて・・・。その素朴な疑問に答えるとともに、秋吉台の水文学的背景や保全問題を一緒に考えて見ましょう。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○軽装で構いませんが、汚れても良い服装で、ヘルメット・ヘッドランプも、一応ご用意ください。
○車での移動が中心ですので、車の運転と提供、および相乗りの可能人数も併せて、参加申込書の備考欄に記入願います。
○ガソリン代として200円/人/日を当日徴収します。
E-b.洞窟水文講習-秋吉台周辺ドライブツアー
藤井厚志
非石灰岩/石灰岩洞窟(非ケイビング)、万倉の大岩郷、南大嶺のカルスト湧水、三畳紀層の基底礫岩、化石/岩石採集、入見~江原のウバーレ地形観察など、秋吉台周辺の地形や地質、化石、湧水などを見学、解説します。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○軽装で構いませんが、汚れても良い服装で、ヘルメット・ヘッドランプも、一応ご用意ください。
○車での移動が中心ですので、車の運転と提供、および相乗りの可能人数も併せて、参加申込書の備考欄に記入願います。
○ガソリン代として200円/人/日を当日徴収します。
○1/25,000地形図「伊佐、湯ノ口、於福、長門湯本、秋吉台、秋吉台北部」を準備下さい(希望があれば、図幅名、部数を、参加申込書の備考欄でお知らせ下さい。実費、当日徴収で購入しておきます)。
F-a.洞窟地形講習-横穴コース-
浦田健作・村上崇史
景清穴・大正洞洞窟群についての最新の洞窟形成研究をもとに、21日に景清穴・大正洞で横穴地形(侵食・崩壊・堆積地形、パラジェネシス、ムーンミルクなど)を観察します。洞窟地形と気象の関係も解説します。
○21日(月)のみ、開講する講習です。
○どなたでも参加できますが、参加人数20名までとなっております。
○未公開部分を観察するのでケイビング一般装備が必要です。
○講習費500円(資料代等)を当日徴収します。
F-b.洞窟地形講習-竪穴コース-
浦田健作・村上崇史
景清穴・大正洞洞窟群についての最新の洞窟形成研究をもとに、22日に猪獅ノ抜穴から景清穴へ降下しながら竪穴地形(ドームピット、飽和帯竪穴、蛇行峡谷など)を観察します。洞窟地形と気象の関係も解説します。
○22日(火) のみ、開講する講習です。
○SRT基礎技術習得者を対象とします。高度差約80m(3ピッチ:20m、30m、15m)をSRT降下(リビレイ、向き変え*あり)、昇り返さず景清洞から出洞します。SRT装備が必要です。参加人数10名までとなっております。
○講習費1000円(装備費等)を当日徴収します。
*deviation
G.洞窟測量講習
石川典彦
洞窟測量は、洞窟調査において基本というべきものです。この講習では、まず洞窟測量の方法からマッピング、洞窟記号に関する講習をします。そしてその後、近くの横穴で測量実習を行います。なお、時間に余裕があれば、洞窟測量における精度検証も行います。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○ケイビング一般装備が必要です。測量装備などは、あれば持っている物をご持参下さい。
○測量講習は1日の最大人数が、6人までとなっております。
H-a.レスキュー講習 初級
洞窟救助委員会
横穴の洞窟を搬送することを目的とします。担架への負傷者の収納及び搬送、基本的なロープワーク、デッセンダーを使った確保、そしてZリグと呼ばれる引き上げシステムの作成などを講習します。対象者は、どなたでも結構です。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習です。
○ケイビング一般装備が必要です。竪穴装備などは、あれば持っている物をご持参下さい。
○ロープ等の消耗品代金として、500円/人/日を当日徴収します。
H-b.レスキュー講習 中級
洞窟救助委員会
竪穴などでの、ロープを使った引き上げシステムを作成する事を目的とします。ホーリングシステム、カウンターバランス、そしてチロリアンブリッジなどを講習します。対象者として、SRTのリギングがある程度出来る方とします。
○21日(月) ~22日(火)、2日連続の講習です。1日だけの参加はできません。
○ケイビング竪穴装備が必要です。竪穴装備は、持っている物をご持参下さい。
○ロープ等の消耗品代金として、2,000円/人を当日徴収します。
○レスキュー講習中級は1日の最大人数が、15人までとなっております。
I.SRT講習
洞窟救助委員会
ロープを使って上り下りをする技術を、SRT(Single Rope Technique)と呼びます。技術的には、そう難しくありませんが、手順を間違えると、動けなくなったり、危険な状況に陥ったりします。この講習では、正しいSRTの技術を行えるよう講習します。
○21日(月)のみ、開催する講習です。
○ケイビング竪穴装備が必要です。ハーネスやギアは各自でご用意ください。また、講習にあたり不適当なハーネス等の場合は、こちらで用意した物を使うことがあります(有料)。
ハーネス等をお持ちでない方は、ご相談ください(相談先:森住 PXW02716@nifty.com
)。
○ロープ等の消耗品代金として、500円/人/日を当日徴収します。
○SRT講習は1日の最大人数が、15人までとなっております。
J.ラダー講習
山口大学洞穴研究会
ラダー講習ではラダー昇降について基本的な技術を習得することを目的とします。1日目の午前中に博物館の屋上でラダー昇降訓練を行い、午後には訓練の進捗状況を見て、可能であればピッチが短い竪穴でも訓練します。2日目には仕上げとして20m程度のピッチがある、縦横複合洞窟に入洞します。
○21日(月)~22日(火)、2日連続の講習です。1日だけの参加はできません。
○ケイビング一般装備が必要です。竪穴装備(ハーネス、カラビナ、カウズテイル)などは、あれば持っている物をご持参下さい。
○当日が雨天の場合は竪穴に入洞できないことがあります。その際はコース変更をお願いするかもしれませんのであらかじめご了承ください。
K.ケイビング横穴 上級
山口大学洞穴研究会
ケイビング横穴上級では、ケイビング経験が豊かな方を対象とした、横穴探検を行います。予定洞窟としては寺山の穴(全長約1.5km、地底湖や豊富な二次生成物が特徴の洞窟)などです。秋吉台の洞窟を満喫しましょう。
○21日(月)、22(火)日とも、同じ講習ですが、入洞する洞窟は違います。
○ケイビング一般装備が必要です。
L.ケイビング横穴 中級
山口大学洞穴研究会
ケイビング横穴中級では、ケイビング経験が数回ある方を対象とした、横穴探検を行います。予定洞窟としては平原の穴(総延長約400m、洞内は狭くその大半が匍匐前進で進まなければならないほど。その水系は秋芳洞との連結が確認されており、空間のつながりも期待されるロマンあふれる洞窟)などです。新たな洞窟の魅力を発見しましょう。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習ですが、入洞する洞窟は違います。
○ケイビング一般装備が必要です。
M.ケイビング横穴 初級
山口大学洞穴研究会
ケイビング横穴初級では、ケイビング経験が数回ある、もしくは経験がない方を対象とした、横穴探検を行います。予定洞窟としては姥ヶ穴(おばがあな、総延長約400m、特別な装備が無くても-80m近くまで下る斜洞ですが、比較的初心者向けの洞窟)などです。観光洞とは違う自然洞窟の素晴らしさを体感しましょう。
○21日(月)、22日(火)とも、同じ講習ですが、入洞する洞窟は違います。
○ケイビング一般装備が必要です。
注意事項
※ケイビング一般装備
ヘルメット、ライト、洞内着(つなぎ服など)、軍手、靴(長靴など)、コンパス、笛、時計、サバイバルキット(包帯・水・非常食・滅菌ガーゼ・サバイバルシート・ろうそく・ライター・予備の電池・カイロ・持病がある方はその薬、などをジップロックまたはタッパーに入れたもの)。
※現地での移動は車を使います。汚れた服で車に乗ることがないよう、着替えの服、ビニール袋などの準備をお願いします。
※以上、A~Mまでの講習、巡検15コースの中から、21(月)、22(火)日、それぞれお選び下さい。なお、C.洞窟古生物講習とF-a.洞窟地形講習-横穴コース-、I.SRT講習は21日(月)のみ、F-b.洞窟地形講習-竪穴コース-は22日(火)のみ、H-b.レスキュー講習 中級及びJ.ラダー講習は2日連続の講習ですので、ご注意下さい。
また、人数によっては希望にお応えできない場合があります。必ず、第三希望までご記入下さい。ご希望にお応えできない時には、事前に事務局からご連絡いたします。さらに、E.洞窟水文講習などのように、何か連絡があるときは備考欄にご記入下さい。