2023年度 力学II (SE) のページ
対象学部・学科・学年
第1回目(FUプラスアップ授業)
イントロダクション
この講義を通じて伝えたいこと
- 「物理学」と「物理」の違いを知る
- 高校で学んだ「物理基礎」,「物理」にどのような印象を持っていますか?
- 無味乾燥な公式をたくさん覚える
- 覚えた公式を場面・状況に応じてパズルのように組み合わせて問題を解く
- 物理と物理学は違う. 大学で学ぶのは物理学
- 高校で覚えた公式は基本的に導けるので, 物理学では覚えなければいけない公式は一つもない
- 前期に学んだ力学Iをさらに発展させます
- 力学や物理学の問題によく登場する微分方程式の解法とその力学への応用を学びます.
- 「外積」というベクトルとベクトルの掛け算を学びます.
- 「外積」を物理学の問題に使います. 角運動量といった概念を導入したり, 回転運動, 惑星の運動の法則であるケプラーの法則, 自転する地球の上で物体を観測した場合の物体の運動などを論じることができるようになります.
- 教科書
- シラバスでは「力学の考え方」(砂川重信 著, 岩波書店)が教科書として指定されています.
- 本授業では, 自作の講義ノートを配布します(昨年度使用したものは, ここにあります. 今年度分は現在改訂中です). それに沿って授業を進めていきます.
- 講義では「力学の考え方」の第4-6章あたりまでを扱います. 少々難しめの本ですが, 大学生になったのですから, 少々難しめの本を読むことにも挑戦してみましょう.
- 講義の進度に応じて「力学の考え方」の該当箇所を読むように指示しますが, どちらかというと半期の授業全体を受け終わった後に改めて頭の整理のためにこの本を読む, という位置づけを想定しています.
- 上記の「力学の考え方」は, 「物理の考え方」というシリーズの一冊で, 他に「電磁気学の考え方」という書籍があり, これは2年次後期に開講される「物理学III」の教科書に指定されています.
- 配布する講義ノートは印刷しておくことを勧めます. 講義ノートはPDFという形式で配布します. 大学内で情報基盤センターのプリンタシステムを使用して講義ノートをプリントアウトできます.
- どんな名講義を聞いても, 講義を聞いているだけでは真の理解には到達できません. 自分で成書を読み, 考え, 手を動かして計算する. さらに友人と議論をすることで理解が深まります. 上記の教科書や講義資料をそのように使ってください.
- 予習について
- 本ページに各回の授業の予定, 目標・目的を作成・公開します.
- 先ず, 授業の前にテキストの各章や各回の授業の目標・目的を理解しましょう.
- 次に, 授業の前に目標・目的に該当する講義ノートの節をよく読みましょう.
- 特に概念に関する説明は聞くだけでは理解できないと思います. 講義ノートを精読して概念を理解するように努めてください.
- 実際の授業では
- 数学的な話題, 計算を黒板に板書しながら解説します.
- 漫然と授業を聞くのではなく, ノートをとりながら自分でも計算をなぞってみましょう.
- ハイブリッド授業を実施する場合には, 授業を録画して, 後から視聴できるようにします.
- 肖像権, 著作権の問題がありますので, 各自で授業を録画, 公開することは絶対にしないでください.
- 復習について
- 講義ノートの章末にある演習問題を解いてみてください.
- わからない場合には, 講義ノートを振り返ってみましょう.
- 演習問題は模範解答を用意します. 模範解答をよく考えながら, 意味をかみしめながら写すことも勉強になります. 真似することは学ぶことの第一歩です.
- 模範解答を写すときは, 漫然と写す, ただ写すだけの作業にならないように注意してください.
- 演習問題の解答はA4サイズのレポート用紙に書きましょう.
- レポートの提出について
- 例年, 誤った友人の解答を写して提出する人が極めて多いです. 誤った解答が, なぜか流布される傾向にあります. デマが社会の中で拡散されやすことの縮図です. 誤った解答を写しても何の勉強にも自己研鑽にもなりません.
- 評価
- 宿題(30%), 学期末試験(70%)で成績評価をします.
- これまでの学生の反応
- 昨年度の授業終了時に実施した授業評価アンケートにおける, 履修生の「この授業を通じて学んだこと」という質問に対する回答.(ここをクリック)
- 質問のある方は
- 遠慮なく岩山までメールで連絡をください. (メールアドレスは講義ノートに掲載しています.)
- スタートアップ授業の課題
- 課題はこちらです
- 提出期限は9月19日(火)の授業時間までです.
第2回目(9月19日)
更新2023.09.20:
予習
- 講義ノートの第1章を読んで, 今回の講義の概要を知っておいてください.
授業
- 微分方程式を解くにあたり, 微分方程式の階数, 一般解, 特殊解, といった基礎的事項を説明しました.
復習
- 微分方程式の階数, 一般解と特殊解の違いについてよく整理しておいてください.
- スタートアップ授業の課題は9月26日(火)までには提出してください. それ以降は受け付けません.
第3回目(9月26日)
更新2023.09.20:
予習
- 変数分離法を用いた1階微分方程式の解法を解説します.
授業
- 変数分離方を用いた1階微分方程式の解法を解説しました.
- 1.3.2節の演習問題, 問題1を解いてみました.
復習
- 第1章の1.3.2節演習問題, 問題1と問題2の両方を解きましょう.
- 提出期限は10月3日(火)です.
- 問題2の解説はこちらです.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第4回目(10月3日)
更新2023.:
予習
- 「推定法」を用いた定数係数2階線形微分方程式の解法(2.2節まで)を解説します.
授業
- 「推定法」を用いた定数係数2階線形微分方程式の解法, 特性方程式が2つの根を持つ場合と重根を持つ場合(2.3節まで), を解説しました.
- 重根を持つ場合には, 係数変化法を用いてさらに解き進めていきます.
復習
- 第2章の2.2.2節, 2.3.2節演習問題を解きましょう.
- 提出期限は10月10日(火)です.
- 演習問題の解説はこちらです.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第5回目(10月10日)
更新2023.10.08:
予習
- 非斉次型微分方程式とは何か, その解法について予習しましょう.
授業
- 定数係数の非斉次型2階線形微分方程式の解法を解説しました.
第6回目(10月17日)
更新2023.:
予習
- 補足資料について, 講義をします. 事前に予習しておきましょう.
授業
- 速度に比例する抵抗が働く場合の, 一様重力場中の物体の落下運動について議論しました.
復習
- 第3章の3.5節演習問題を解きましょう.
- 提出期限は10月24日(火)です.
- 授業および補足資料を参考に演習問題を解いてみましょう.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第7回目(10月24日)
更新2023.10.23:
予習
- ベクトルの書き方, デカルト座標系でのベクトルの分解について今一度復習しておきましょう(力学I第3章)
授業
- ベクトルとベクトルの積の一つである外積と, 微分演算子とベクトル関数の外積である回転を解説しました.
復習
- 第4章の4.3.1節の演習問題を解きましょう.
- 提出期限は10月31日(火)です.
- 授業および
略解を参考に演習問題を解いてみましょう.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第8回目(10月31日)
更新2023.10.27:
予習
- 4.2.3節以降を読んで本講義の内容を理解しましょう.
授業
- 微分演算子とベクトル関数の外積である回転に関して, 恒等式の証明, 力がポテンシャルから導かれるか否かの判定方法, 回転と呼ばれる理由について解説しました.
復習
- 第4章の4.3.2節の演習問題を解きましょう.
- 提出期限は11月7日(火)です.
- 授業および
略解を参考に演習問題を解いてみましょう.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第9回目(11月7日)
更新2023.11.03:
授業
- 前回までに導入した外積を, 力学に応用します. 回転する運動を記述すのに便利な形に運動方程式を書き直したり, 角運動量, 力のモーメントといった新たな量が導入されました.
- 角運動量の意味を解説しました.
復習
- 位置ベクトルと運動方程式との外積をとることにより,角運動量の時間発展方程式が導出できることを,自分自身で手を動かして確かめてみましょう.
- 角運動量の意味をよく理解しましょう.
第10回目(11月14日)
更新2023.11.8:
予習
- 5.2.2節を読んで本講義の内容を理解しましょう.
授業
- トルクの意味, 角運動量の時間発展方程式の意味を解説しました.
- 運動方程式, 角運動量の時間発展方程式の関係, 対比を解説しました.
復習
- 第5章の5.3節の演習問題を解きましょう.
- 提出期限は11月21日(火)です.
- 授業および略解を参考に演習問題を解いてみましょう.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第11回目(11月21日)
更新2023.11.23:
授業
- 前回の授業で出題した演習問題について, 例年誤りやすいところを注意, 解説した.
- 一定の角速度で回転運動する質点に関して, 速度, 角運動量, 角運動量保存則などを議論した.
- 角運動量保存則で説明できる現象を紹介し, またその実演を行った.
第12回目(11月28日)
更新2023.11.23:
予習
- 講義ノートの7.1節を読んで講義の概要を予習しておいてください.
授業
- 慣性系, 非慣性系, ガリレイ変換について学びました.
復習
- 「力学の考え方」の第2.2節を読んで, 今日の授業を復習しましょう.
第13回目(12月5日)
更新2023.11.30:
予習
- 講義ノートの7.2節を読んで講義の概要を予習しておいてください.
授業
- 慣性系上の物体の速度と, 同じ物体の運動を慣性系に対して一定の角速度で回転する座標系で観測した場合の速度との関係を議論しました. 同様に加速度についても議論しました.
復習
- 慣性系上におけるベクトルの微分と, 慣性系に対して一定の角速度で回転する座標系上におけるベクトルを微分との関係式の導出を復習しましょう.
第14回目(12月12日)
更新2023.:
予習
- 講義ノートの7.3節を読んで講義の概要を予習しておいてください.
授業
- 一定の角速度で回転する座標系に乗って物体の運動を眺めた時, 物体には見かけの力である遠心力とコリオリの力が働くことを導きました.
復習
- 演習問題7.3.1節を解いて, 本日の講義を復習しましょう.
- 提出期限は12月19日(火)です.
- 宿題を提出する際には, この表紙をつけて提出してください.
第15回目(12月19日)
更新2024.1.14:
復習(春休みの宿題)
- この授業では, 教科書「力学の考え方」を参照することなく授業を進めてきました. 春休みに, 講義ノートをもう一度みなすとともに, 「力学の考え方」も読んでみましょう. 概ね第5 - 6章が力学IIの講義内容に対応します. (授業では教科書よりも詳しく取り扱った話題, 省略した話題があります.)
岩山のHPへ