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黄砂飛来
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気圏物質???
気圏とは、つまり、地球の大気のことです。そしてその中に含まれる様々な物質が気圏物質ということです。
気圏物質には、空気の中を飛び回っているホコリや、百万分の1ミリメートルから100分の1ミリメートル程度の微小な粒子など様々なものが含まれます。 これらの微粒子は「エアロゾル」”aerosol”と呼ばれています。このエアロゾルを調べることが私たちの仕事です。
↓これがエアロゾル↓
-電子顕微鏡で見たエアロゾル画像-
様々な大きさや形のエアロゾルがあります。
エアロゾルとはあまり馴染みがない言葉ですが、地球大気の中で重要な役割を果たしています。
例えば
- 降雨とエアロゾル
エアロゾルが無いと雨は降りません。ご存知でしたか?
ある飽和状態になると水蒸気がエアロゾルにくっ付き雨粒ができます。そして雨粒同士の衝突などで大きくなり、雨とし地上に降ってきます。水蒸気だけでは、すごく高い過飽和状態にならない限り、雨粒のような液滴の粒子はできません。
- 地球温暖化とエアロゾル
エアロゾルも、二酸化炭素などの温室効果ガスと同じように、太陽光を吸収し周りの空気を暖めます。どのくらい温暖化に影響するのか現在いろんなところで研究がなされています。
- オゾンホールとエアロゾル
南極のオゾンホールとも深く関係しています。
エアロゾルの表面ではいろんな化学反応が起こっており、その結果の1つとしてオゾンと反応しオゾンを破壊していく化学物質が生成されます。これが、オゾンホールで知られるような、大規模なオゾン減少につながっていったのです。
↓オゾンホールとエアロゾルについて興味のある方にはこの本がお薦めです↓
読売科学選書 21 オゾン消失
著:川平浩二・牧野行雄
広くの方にオゾン層について理解を深めてもらう目的で、わかりやすく書かれた本です。専門的な知識なく読める本です。
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アラスカ生活を送っている教授・林政彦から
アラスカ通信が届きました。
カイトプレーンを積んで地球圏科学号が4月25日(火)AM07:00出発。 熊本空港付近で今年一回目のテスト飛行を行いました。
4月28日(金)に熊本市白川河川敷で2回目のテスト飛行が終了しました。
夜間天気のよい日は9号館屋上からレーザー光を放ちエアロゾルの観測(ライダー観測)行っています。
福大でのライダー観測の様子
← カスケードインパクターでエアロゾルを採取
福岡大学9号館屋上でエアロゾル採取を実施しています。 見学自由です!
大気中のエアロゾルを測定することは簡単なものじゃありません。高いところの空気中のエアロゾルを採取しようとみんないろいろと苦労しています。
エアロゾル粒子の個数を測定するため、福岡大学9号館に設置した光散乱粒子数測定器
この測定器でエアロゾル粒子の数をカウントしています。
エアロゾル観測のためいろんな国を旅することもあります。
冬の北極、中国タクラマカン砂漠などなかなか行けないとこばかりです。
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