Alaska通信 7月

 

7/26 午前1時過ぎ 「夜光雲」をみた。

夜光雲を見たという話を聞いて、この天気なら、もしかしてと思い、夜半過ぎに北の空を見る。Faibannksはやや緯度が高くて夜光雲を視認するのには条件は必ずしもいいとは言えない。でも、8月になればしばしば見えるという話を聞いていたので、そろそろ、と期待していた。7/25の夜11時ごろには雲は黄金色に輝いていた。1140分頃にはピンクに輝いていた。いずれも美しい。でも、これは、対流圏の雲。午前1時過ぎ、まだ薄明の残る北の空。地平線近くは赤く焼けているがその上に青白いベールのような薄い雲が広がり始めた。1時半頃には雲と確認できるようになる。「夜光雲」に違いない。

そのあと、たびたび外に出て写真を撮ったりする。下の写真がそのうちのひとつ。実際の空の感じはもっと明るい。

この時刻の太陽高度は、地平線下約5〜6度。雲は地平線近くから高度角20度くらいまで広がっている。この領域には3つの色合いの雲が確認できる。(写真)空には、青白いベールのような雲のほか、薄明の空を背景にした影の黒い雲(右側)、薄いピンクがかった雲(左中央くらいに青白い雲の手前に筋状にが確認できる。黒い雲は低い雲、ピンクの雲は対流圏上部の雲と考えられる。

 さて、なぜ、それぞれの色合いの雲の高度をこのように推定できるのか?高度80kmくらいにできる夜光雲はなぜ青白く(白く)みえるのか?幾何学と散乱・反射の問題である。