ALASKA 通信            No. 7

11/2712/10

from 林 政彦@Fairbanks

 

30℃を一度経験すると,-10℃が暖かく感じられる。

福岡では経験することがほとんどない低温なのに。

 

 11月は記録的な寒さ。12月にはいって急に暖かくなった。華氏で0度以上になることも。

 ちなみに,アメリカは,温度は華氏温度が普通。摂氏も使うことはあるけど,日常的に温度をいう時には華氏です。 華氏0度というと摂氏マイナス18

  変換式は, T5/9×(t-32) t:華氏温度, T:摂氏温度

長さのfeetinchもそうだけど,温度もわが道を行くUSAであった。

 

 氷点下20℃を境に雪のすべりが悪くなると言われることがある。スキーをしていてこれを実感。よくすべるよくすべる。今までは,砂の上を滑っていたのと同じようなこと。

 -20℃は,過冷却水が容易に存在できる境界とも言われる。

 すべりがいいのは,擬似水膜が氷の表面にできるからだとも言われる。このあたりもお互いに関係あるのだろう。

 

 Thanks Giving Dayが過ぎると,presentの準備(もちろんChristmasの)が始まるそうな。街の中のイルミネーションもあちこちで見られるようになる。大学の中も木にイルミネーションが,壁にイルミネーションが,GIのビルの屋上にイルミネーションが・・・・

 

というわけで,一度だけのChristmasなんだけど,treeを飾ることにした。

Shaw先生が子供の頃は,もみの木を切って飾ったとのこと。曰く「artificialは好きでない」窓にも飾りを。

 一晩中,イルミネーションをつけっぱなしの家も多い。暗いのを紛らわすための方策なんだろうと思う。NorwaySwedenもそうだったように。

 ツリーにぶら下げたガラスの飾りはたくさんの明かりを反射して非常にきれい。

次の写真はFairbanksの夜景です。エアロゾルが少ない(光学的厚さは,0.03くらいまで下がることがあるそうな)ので,遠くの光が非常にクリアに見える。明かりも多くはない(じつは,充分多くて,街中でオーロラや星はよく見えない)のだけど,夜景もきれいです。

 ちなみに,遠くの対向車のヘッドライトが非常に近くに感じられて,距離間隔が狂ってしまうほど光学的厚さは薄い。

 

暖かくなったとはいえ,連日氷点下10度以下であることに変わりはない。当然,湖は凍結する。格好のスキーの練習場になる。

 さて,下は市内を流れるチナ川の川面。川はなかなか一面氷が張る状態にはならない。

 なぜでしょう?

 

 そして,水の表面からは,なにやら白いものがもやもやと立ち上る。

 「川から湯気だ!!」 水温は100℃????

  いえいえ,もちろん,これは,ある種の霧。神谷修論の鉱物-海塩混合粒子形成過程を目の前で見たか? サンプリングしてみたくなってきた。

 

12/1015は,American Geophysical Unionの大会に参加するためSan Franciscoに行きます。久しぶりに雪のない世界をみることになる。